Route2China{古代中国の自然秩序,社会秩序をめぐる古代戦争. 日本語/韓国語/中国語/英国.

text≫森林の荒廃 文明の盛衰(安田喜憲).

【気候＋森林／自然秩序の記憶】

ユーラシア大陸の中央部には、ヒマラヤ山脈*があります。その東側の大地にも、かつて大森林地帯が広がっていました。それはドングリを実らせる樹木の森です。春から夏頃、ヒマラヤ*南方からの風が雨雲を運びます。ナラやブナ。クリ。イチョウ。クスノキ。マツ。スギやヒノキ。その雨(水)の恵みによって、そこでは多種多様な森の植物相が育まれました。フローラです。そして、大地を潤した水の流れは、古代の森林を抜けて、二つの大河になって海へと下ります。これが長江と黄河です。*≫ ヒマラヤは4千万年前,インド亜大陸とユーラシア大陸の衝突によって隆起した山岳地帯です.

ヒマラヤ山脈のふもとは、東西の世界をつなぐ役割をしました。渓谷と砂漠地帯。パミール高原からゴビ砂漠。あるいは南からの熱帯雨林ルートを、さまざまな動物が行来します。寒冷化と温暖化。きびしい気候変動が、動物たちの環境適応をうながしました。微生物、昆虫、鳥類、大小の歩行動物。その一員にはヒトの祖先たちもいました。

◉25万年前から40万年前,北京近郊の山でホモエレクトスが生活していた.周口店遺跡はユネスコ世界遺産に選ばれている.別名は北京原人.彼らは人類の遠い親戚です. 

人間はホモサピエンスという一つの種です.

【古代国家と漢字,占い,風水の思想】

◉5千年前と3千500年前.世界で急激な寒冷化が起きる.

テキスト＝ネオグラシエーション.

きびしい自然環境の変化を、どうヒトの祖先たちはサバイバルしたのか。爪やツノ、毒、するどいキバを人間は持ちません*。その代わりに活用されたアイテムとは、たくみな声と手先の操作でした。ヒトは、言葉や道具を表現技術にも応用します。情報交流の能力。それはメディアを操る能力です。*≫ 爆発的な繁殖力や速い逃げ足の能力も弱かった...λ=(∵"{これは人類共通です.

食糧の見分け方、採取方法。あるいは建材、道具の素材。農耕技術。調理。土器づくり。青銅器や鉄器の製造。植物。地質。水。火の加減。さまざまな用途に最適な素材を選ぶ知識。正確さ。現状に通用することも大切なファクターです。人びとは喜怒哀楽しながら、その利用価値を次世代へと伝えました。共有と世襲。そして更新。それがメディアのベーシックな役割です。そこでは、知識と経験豊富な人そのものを大切にする文化が維持されました。

◉BC14000〜1000. 長江文明.
浙江省の遺跡から稲作と高床式倉庫の形跡が発見された. 暦や測量術. 羅針盤.地図と治水土木の技術が進歩する. その基礎知識は風水思想にも投影されます.

◉:BC5000〜2000. 黄河文明.
ヤオシャオ,ロンシャン文化において文字の使用が明らかになる. 東アジアにおける漢字の起源は,このころの象形文字です. それは記録や占いに用いられた.

竹の札。木の札。紙への記録。書物の登場によって、人びとは口述に頼る情報交換から開放されます。やがて人びとの生活空間は、自然秩序から社会秩序へと移行しました。農耕技術の進歩によって価値観も変化しました。爆発的な人口増加。気候に左右される収穫量。限られた土地をめぐる紛争も激化。そこでは、集団の団結する意識が芽生えました。神話や伝説。他部族との差異と優越性を求める祭事によって社会秩序に力が与えられました。。貴族と役人。姓と氏*。地域における支配従属の立場は、人びとの名前にも関連付けされました。武器と兵力。それを支える経済力。メディアによる説得力。国家を主体とする戦略の下で、次第に社会秩序は複雑化しました。*≫ そののち姓と氏の地位意識が崩れ、農民(平民)も姓を名乗るようになった. 百姓の語源.

◉春秋時代、呉の孫武が軍政をめぐる戦略と状況判断のマニュアル化を試みる。孫子の兵法。呉は滅亡したことで正確な成立時期は不明のままである。

λ=(∵"{つづく。
+ =  + = + =   + = +    = + =   + = + = +