Wild #{Last.戦争とメディア~デジタル化時代の情報格差―苦悩と希望をどう分かち合うか?ё{‥GOAL?

mikaerupochi2012-04-04

モバイル翻訳{回り道せょ=Detour゛

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●1941年,大西洋憲章(米英の世界経済戦略協定)の合意.

●1942年,Nスパイクマン「リムランド(環ユーラシア周辺地域)戦略セオリー」を提言.


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【新たな情報格差のはじまり】

第二次世界大戦(1936~1945年)と重なる形で、ヨーロッパでは軍事衝突の影で「ユダヤ人社会*の帰属問題(人種差別)」がだんだん迫害へとエスカレート。やがてユダヤ系の心理学者たちも次々とヨーロッパから脱出し、アメリカへ亡命・避難しました。≫*当時のヨーロッパでは,優生思想と不況を背景にして外国人労働者,ユダヤ系金融業者を標的にする民族+国家運動が活発化.その暴力を,亡命する余力がないユダヤ人たちが引きうける形になった.

◆1945年1月27日,アウシュビッツから約7500人の収容者が生還.~犠牲者総数=古代ユダヤ教徒の子孫ら(推定)150万人.

*1963年になって,国際裁判で「ホロコースト(ユダヤ人虐殺政策)」が明るみに.≫1979年,ユネスコの"負の世界遺産"に「アウシュビッツ強制収容所群」を登録する.

このアメリカに渡った心理学研究が「ゲシュタルト心理学(心と脳神経のしくみ全体―理解力や創造力,意欲も研究する心理学)」です。それは「行動主義(刺激―反応)」中心の発想を批判しながら、しだいに総合科学*のカテゴリーにくみこまれるまでになりました。≫*経済学,教育学,社会学,歴史の検証‥人工知能などの応用研究(認知科学)の中に現在,認知心理学(ψ)の知識がくみこまれている.その知識は広告宣伝,エンターテイメントの表現技術,労働力管理,スポーツ,社会インフラ整備にも活かされていった.

◆1946年,米国陸軍内でランド(RAND:研究と開発の略)プロジェクトが発足≫軍事戦略の研究,人工知能による制御研究,通信衛星の開発はじまる.~1958年にはNASAが発足.

◆1948年,ウィナー「サイバネティクス理論」を提唱.≫1950年「人間機械論*」を発表.~*経験主義(タブララサ)が根本思想.

その一方で1945年(終戦)あと、世界は本格的に「伝統的な国家主導(自由,資本主義)」と「武力解放による人民主導(共産,社会主義)」といった社会政策の対立が、軍事衝突の段階にまで深刻化していました。核兵器の配備競争―大陸周辺(リムランド)の紛争がつづく状況下で、英国と米国は「植民地制度(旧来の外交―資源政策の中心)」を廃止し、その代わりに「市場競争(自由貿易社会)」への参加*を、世界に向けてくりかえし呼びかけます。≫*植民地時代の従属型から,競争参加型にその論調(ナレーション)が代わる.

◆1950~1953年,朝鮮戦争.
*1953年,日本で国営TV放送はじまる.+民営TV放送はじまる.


そのニュースは、それまで「生まれついた場所」が将来の暮らしの現実*さえ決定づけられて来た人びとの刺激になりました。しだいに、この「米英が広める世界観(世界戦略)」が人気を集まる形で、冷戦の社会政策(スタンダード)をめぐる争いは決着します。≫*世界の資源開発―自由貿易経済の成長プラン.先進諸国における(a)都市の中低所得層,あるいは(b)地上資源の採取―地下資源の採掘現場になる地域社会で宣伝と教育がとりくまれ,そこでは自分の未来を努力と運(チャンス?)で変えられると説きながら,指示が集められた.

●1950年,チョムスキー「言語生得説(生まれつき言葉を操る脳機能=ヒト共通の能力)」を提言.≫母国語を習得するうち,外国語は難しく感じる.~タブララサ思考の万能観に苦言.

◆同じ年,ランド研究所囚人のジレンマ(軍拡競争をめぐる裏切りー協力パターンの研究)」を発表する.

まるごと、当時の価値観(植民地制度)を「現在の自由貿易戦略」へとシフトさせた政治判断の背景からは、これまでの社会学―心理学など基礎研究(実験検証)の成果や、すみやかに現地の事情や状況を調査するスタッフと、それを伝える情報インフラの力が垣間(かいま)見られます。一方でこの世界戦略下で、人びともまた「新しい情報格差」に組み込まれていきました。

また、ほぼ同時期から人びとは、国家の枠組みの中で「世界とは何か―それを知る科学的なアプローチ」に触れながら、人間とは何か―どこへ向かうのか―その方向性も、少しずつ共有*していきます。≫*その当時の情報発信=書物(文字)や大学講義(専門用語)が主流だったため,まだまだ所得格差(教育格差)や,大量消費キャンペーンが「情報知識の共有」をはばむ時代でもあった.

●1951年,孤児院環境を調査した心理学者ジョン・ボウルビィ「アタッチメント理論(愛着理論:人間関係=子どもの栄養源でもあること)」を発見する.

●1952年,アメリカ心理学会に「カウンセリング部会」発足≪1942年,ロジャーズ「患者の分析―治療でなく,ただ聞き役に徹して相談者の成長(克服)によりそう姿勢=カウンセリングと心理療法」を提言,~定着していった.

●同じ年,ペンフィールド「脳地図」発表.≫ホムンクルス人体模型の元.

●1953年,ピアジェ「発達段階説:子どもは生育環境の中で調節+推理力を身につけつつ,それまでの世界観から抜け出す」を発表.

●1956年,心療医ビクトルフランクル「夜と霧(ナチス収容所の体験,希望をもつ意味=生きる力の源)」を説く.

◆1958年,IC(集積回路)の開発{♪同じ年,チャックベリーが「ジョニーBグッド」をリリース.

◆1960年,ウェルバーシュラム「マスコミュニケーションズ」出版≫米国プロパガンダ(戦時誘導)宣伝技術を民間放送~広告づくりに転用.


●1962年,レヴィ=ストロース「野生の思考(パンセソバージュ)」発表.そもそもメディア(情報交換)の起源=自然秩序(自然知識)の共有ー継承にあることも紹介.

*1963年,日米間の実験放送(初の衛星中継)≫その第一報がたまたまジョンFケネディ暗殺事件に.

●1964年,英国バーミンガム大学で「カルチュアルスタディーズ(大衆文化~メディア研究,社会研究)はじまる.≫伝統的な情報格差=貧富格差,女性の歴史的な不平等~人権問題,マイノリティ(少数民族)問題など検証~研究.

*1964年,東京オリンピック.≫古代国家のイベントに起源をもつ民意結集のための戦略に,マスメディアの宣伝技術力が応用される.

●1967年,ナイサー「認知心理学(知覚―経験と感情がともなう判断や行動分析の研究)」を発表.ё{犯罪心理学にも応用されてる.

◆1971年,フィリップコトラーマーケティング・マネジメント(市場分析と戦略経営理論)」発表.

◆1973年,日本も変動相場制にシフト.

●同じ年,米国連邦通信委員会が米国内で「サブリミナル広告(無意識のユーザーに対してその衝動を狩り立てさせる宣伝)」禁止を発表する.

◆1970年代,日本大手の広告代理店が「電通・鬼の十訓」を社内に告知≫大量消費社会に向けたPR戦術(消費者を誘導する鉄則)として,「もっと使わせろ」「流行遅れにさせろ」「混乱をつくりだせ」など情報氾濫(はんらん)につながる提言をする.

●1976年,ミルトンフリードマンマネタリズム理論」で,ノーベル経済学賞を受賞.

*1986年,チェルノブイリ原発事故.≫ソ連邦政府がペレストロイカ(立て直し)政策を導入.

*1989年,東西ベルリンの分断壁をドイツ市民が解体.≫1991年,ソ連邦体制の崩壊≫ロシア連邦体制はじまる.

*1989年,(六四)天安門事件≫1992年,登β小平「改革―解放路線の継続」を国内外に発信.

*1992年ごろ,日本のバブル景気崩壊=1986年の円高で,海外資産(土地建造物~美術品)の購入や,国内では地価値上がりの期待から土地の買い占めが過熱.≫この想定が外れると,中~低所得層中心に生活経済が崩壊に入る(貧富格差の拡大).冷戦終了あと,一億中流社会という方便が無用になったのも要因.

新しい情報格差とは何か?―冷戦あと、世界では(1)競争のない富裕層のえがいた「市場の競争原理(ゲーム)」に、(2)中流〜低所得層の人びとが人生設計を賭けて役割あるプレイヤーとして参加し、さらに(3)関係諸国の政策*や大量同時配信される宣伝(ルール)がこれを支えられる形で世界に自由貿易経済が拡大します。≫*新自由主義:産業商業の主導で,未開拓資源を開発―現地経済も発展させる発想.この政策下で,多様な資源の複合取引=新しい架空の価値をあみだし膨らませば,安定的な経済成長+国際社会の発展につながると考えられてきた.


ところが、現実には(4)資産―権益が富裕層の間において占有・管理されてしまい、(5)資源の産出地では部族―民族紛争および地域の生活文化が崩壊、(6)先進諸国の足元では働く機会―待遇(暮らし)をめぐって中流~低所得者層の内輪もめのようなひずみへと偏(かたよ)っていきます。

また(7)取引の過熱は燃料や食糧の価格高騰*につながり、その結果、困窮や飢餓状況も深刻化していきました。≫*2008年には,バイオ燃料事業をみこした投機マネーによって穀物価格が急騰(最高値に).~20ヶ国で暴動,世界飢餓人口=9億人突破へ.


二○世紀すえから世界では、都市でも地方でも「貧富格差に根ざした社会問題*」がニュースとして記録されだします。その一方で、何よりも自由貿易による利益確保が優先する世界の原理下で、それらの状況や研究は、沈黙の中に放置されつづけていました。≫*貧困飢餓だけでなく,都市をめぐる生活環境でアルコールや薬物,対人関係への依存,モノへの執着など自意識の危機(心の飢え)にからむ自他への暴力が常態化していく.

やがて、このような社会政策(しくみ)に対して、先進諸国では失望感(空虚な現実感)とジレンマが広がりました。―あるいは紛争や貧困を背景に、将来への絶望感と憎悪が広がります。やがて、この絶望感と憎悪は、無差別テロや自爆攻撃を実行させるほどの原動力(動機)として利用されていきました。

*2000年9月11日,米国の経済―軍事―政治中枢などシンボルを標的にした同時テロが発生≫世界で頻発化.

◆2001年,インターネット上に「(無料閲覧の情報サイト)ウィキペディア」が登場.公開型のしくみによって,情報共有の道が1歩ひらけた.

●2002年代,仏の社会学者Mヴィヴィオルカが著者「暴力(la biolence)」の中で,その動機の源=仮に5つにパターン化.{伝統重視(過去の主体)≫主導権重視(超主体)≫追従重視(非主体)≫暴力依存(反主体)≫暴力への抵抗(根源的暴力の主体)がヒト1人の中でもせめぎ合ってるさまを記録から検証.

◆2006年,Googleのエリックシュミット「クラウド・コンピューティング(情報企業による利用サービスの中央完全管理)」という提言発信≫企業主導で,公共~個人の標準サービスが世界に拡大中.

●2007年,アリスミラー「才能ある子のドラマ」発表.≫操作的な国家教育が行われたがゆえに,現代人の抱える悩みの根底には,1)他者に対するコントロール依存,2)周囲による評価向上への焦燥,3)そのストレスの暴力変換など心のうごきがあることを指摘.

●2011年,国際的な機密情報の公開をあつかうネットサイト「Wikileaks」が活動妨害―資金難から運営休止の状況に.~元沖縄総領事官Kメアの与那国島軍港構想(打電)も明らかにした.

*2011年3月11日,東日本の地震津波≫1万8997人の犠牲が判明.+原発からの放射性物質が広域飛散―核燃料の利用を見直す議論はじまる.

◆2012年,ステルス(しのび込み:stealth)マーケティング=ネット上で一般ユーザーを装ってコメント(宣伝)したり,日雇いで人を集めて依頼主の人気を演出,世論の誘導など手法が発覚≫批判された.ё{Make Beleave=日本語でヤラセな"


どう苦悩と希望は分かち合えるか?―とざっくり、まとめに入るところ。それが、あらためて点検したら~アラブ、アフリカ、ロシア、中国、インド、東南アジア、北米―南米の社会史、植民地時代の記録も知らずに「何がざっくりだよ!」ということに気づきました。ё{遅!

Pochi-midasでは、アカデミズム(知識偏重)とエキスパート化問題(知識の細分化)によって、そもそも世界観の共有自体がむずかしい‥など師*の示される「頭(発想)と身体(感覚)の分裂」とは何かとか、歴史や記録から解ればとアプローチしますがこれもナカナカ。少しリフレッシュ~新シリーズに活用します(字足らず)。≫*養老,甲野,森毅,畑村さん.